ブログ

  • TOP
  • ブログ一覧
  • 厨房内で新型コロナウイルス感染症クラスターが
    発生した事例の紹介
2023/03/04味える御膳

厨房内で新型コロナウイルス感染症クラスターが
発生した事例の紹介

 第3回(最終回)に関しましては、第2回目にご紹介させていただきました
「新型コロナウイルス感染症発生時における業務継続計画」について、弊社グループ施設の現場で活かされた実際の例をご紹介させていただきます。

 介護施設は、約200名のご入居者様がご利用しております。
 9月7日午前中に、厨房職員A(非常勤)より、お子さんが発熱し病院受診をしたところ、新型コロナウイルス陽性診断の報告を受け、その後、厨房職員A(非常勤)本人も陽性となりました。同日、厨房職員B(非常勤)の同居しているご家族が陽性になったため、濃厚接触者として自宅待機となりました。事態を受けて、厨房職員のPCR検査を行い、全員陰性の検査結果報告を受けました。

 しかし、9月9日、厨房職員C(正社員)の同居ご家族が陽性となりました。濃厚接触者のため自宅待機となり、その後厨房職員C(正社員)も陽性となりました。次々に、厨房職員の新型コロナウイルス陽性者が相次ぎ、ご入居様約200名分のお食事をどうするか?という状況になりました。

 厨房職員は正社員4名・非常勤5名の計9名です。そのうちの4名が新型コロナウイルスの陽性になったため、厨房職員の感染者数からBCP(業務継続計画)を発動しました。事前に計画を立てていたBCP(業務継続計画)には、優先業務の選定として、下の通り計画しておりました。
※BCP(業務継続計画)は、各事業所の方針や環境により異なります。

<優先する業務>
(1)食事提供
(2)体調管理
(3)排泄介助

<当面停止する業務>
(1)リハビリ業務
(2)入浴介助
(3)入退去調整

 まずは、優先する業務として食事提供を滞りなく継続できるように【職員確保】を行いました。
 ①施設内での勤務調整の項目を「厨房職員が不足した場合に備え、事前に、事務員・相談員・リハビリ職員は毎月1回検便を行い、厨房業務を把握するように準備し応援体制を整える。」遂行しておりました。

【職員確保】

①施設内での勤務調整
・感染者や濃厚接触者となることにより職員の不足が考えられる。
・リハビリは中止になるため、他業務を手助けする。
・厨房職員が不足した場合に備え、事前に、事務員・相談員・リハビリ職員は毎月1回検便を行い、厨房業務を把握するように準備し応援体制を整える。
・自宅に帰れなくなる職員も想定できるため、更衣室に宿泊できるようにする。


 9月9日より、盛り付け・洗浄などの厨房業務に、事務員3名・相談員2名・リハビリ職員5名が、復帰までの約2週間、厨房へ入りました。応援は2名以上で実施し、応援時間は9時から19時まで厨房職員と合わせて合計3名以上になるように設定、必ず1名は厨房職員を配置し、朝食・昼食・夕食をそれぞれ3名体制にしました。

 結果、約10日間、事前のBCP(業務継続計画)に基づき新型コロナウイルス感染症の陽性者を増やすことなく業務を遂行することができました。ご入居様からは、「美味しかったよー」とのお声もいただき、通常通りのお食事を提供することができました。感染症におけるBCP(業務継続計画)により、慌てずに業務を遂行することができ、感染症が発生した場合であっても、介護サービスが安定的・継続的に提供されることがいかに大切であるということです。

 今回3回に分けてBCP(業務継続計画)についてご紹介させていただきました。

 2024年3月31日までに、各々の介護サービス事業所に適した「事業継続計画」(BCP)施行しなければなりません。病院や施設においては、厨房スタッフの新型コロナウイルス感染症クラスターにより、欠勤者が多く発生した場合であっても、「食事」を止めることはできません。業務継続計画(BCP)における「重要な事業を中断させない」為に、今後も弊社商品が少しでもお役に立てるように、「安全で」「美味しい」お食事をお届けして参ります。

今回までのBCP(業務継続計画)の記事は、下をクリック。
・第1回:事業継続計画BCPについての概要。
・第2回:新型コロナウイルス感染症発生時における業務継続計画について。
・第3回:実際に厨房内で起きたクラスターにおける対応について。

動画で調理方法を掲載しております!

 
  • 2022/01/15インタビュー企画!

    お客様の生の声をお聞きください!

  • 2019/03/15注目記事!

    高齢者介護施設におけるHACCP導入マニュアル